【夜のおはなし】
音が吸い込まれていくような静かな夜。
寝る時間になっても、まだ遊び足りないクルクは、ふとんに飛び乗り、しわを追いかける遊びをはじめた。
「早くベッドに入らないと寒くて風邪をひくわよ」とエレナ。
「ねえ、ママ。お話きかせて」
ママをはさんで、ゾフィもベッドにもぐりこんだ。
シルヴァンは、じゃれついてきたクルクにそっとかぶさり、その動きを止める。
クルクも、しだいにママの声に耳をすました。

ママはベッドのそばに置いていた本を手に取り、みんなが静かになったのを待って、ゆっくりと話しはじめる。
「昔むかし、あるところに……」

布団にもぐると、あたたかいふわふわしたシルヴァンのしっぽが、顔にふれた。
ママのお話を聞いていたいのに、いつも最後まで聞けない。
今日こそ最後まで起きてるぞ、と思っていたのに、まぶたがだんだんと重くなって、そのつづきは、夢のなかだった。

Illustration & Text (C)tono
編集部
心地良い声が夢の世界に誘う夜。お話を聞いていたいのに、眠ってしまうノアの気持ちよくわかります。
次回は2月下旬公開予定です。公開のお知らせはパイコミックアートのXにてお知らせします。ぜひフォローしてお待ちいただければ幸いです。