【第1話 蟒蛇神(ウワバミガミ)】
「小さい神さんしか帰したことないのに〜!」
「白い蛇が農道前で無数の蛇達に食いちぎられている」と町長さんから
連絡が来たのは昼過ぎのことだった。
「流石に俺だけじゃ無理だ。こんなに大きくなってるなんて……。
この臭い……おえっ…息が出来ない。じいちゃんを呼ぶしかない。」
「妖平、一旦逃げるじゃ。うち、さんじはんから黄門様見たいじゃ」
「そうだよな〜。だから死んだ動物は適当に祀るなって言ったのに。いっせーので一気に走り出そう。こっこ走れそう?」
「うち、毎朝紅茶キノコ飲んでるからの平気じゃが妖平こそついてこれるかの?」
「大丈夫だって!」
「「せーの!」」
第1話 蟒蛇神(ウワバミガミ)終わり
Illustration & Text (C)tsukku
三ツ夜神社の一人息子 妖平と相棒 こっこちゃんの、ちょっと不思議で恐ろしい狐ヶ塚の日常のワンシーンを切り取ってお届けする「御霊帰し(みたまかえし)」第1話 蟒蛇神(ウワバミガミ)、いかがでしたでしょうか。
次回は8月中旬更新予定です。お楽しみに。